一般建設業と特定建設業の違い

建設業の許可の種類は一般建設業と特定建設業に分かれていて、どちらかの許可を受ける必要があります。
一般的に、「建設業許可」は一般建設業のことを指していて、許可を持つ方のほとんどがこの「一般建設業」です。
それでは、「特定建設業」とはなにか特別なものなのでしょうか。

特定建設業とは

発注者から直接請け負った一件の工事について下請代金の額が税込み4000万円以上(建築一式工事の場合は6000万円以上)となる建設工事を施工する場合に必要となります。
※一件の工事について、複数の下請業者と契約する場合はその総額です。

  • 直接請け負った=元請けであること
  • 下請一定以上の金額となる工事を依頼すること が必要です。

一般建設業とは

建設工事を下請けにださない場合や、
元請けで下請けに出した場合でも1件の工事代金が税込み4000万円未満(建築一式工事の場合は6000万円未満)の場合です。

以上を踏まえると…

■元請けだけれど、下請けと税込4000万円以上(建築一式工事の場合は6000万円以上)の契約を結ばない場合は?
■下請で7000万円の仕事を第2次下請業者と契約する場合は?
■元請けだけど、全ての工事を依頼せず、自社で行う場合は?

このすべての答えは「特定建設業である必要はない」=「一般建設業で許可を取ればOK」ということになります。

下請契約の請負代金に含まれるものって何?

特定建設業が必要になる場合は、下請代金の総額が4,000万円(建築一式工事の場合6,000万円)以上になるかで判断しますが
この下請金額に含まれるもの・含まれないものに注意が必要です。
主にこの2点です。

①請負代金は消費税及び地方消費税を含めた税込金額で判断します!

②元請負人が下請負人に提供する材料等は下請代金には含めません

うみねこさん
うみねこさん

ふむふむ。
簡単に言うと、「特定許可」=「元請業者が取るもの」でしかも結構限られているね!
この特定許可を取るのは大変そうだけど…気を付けておいたほうがいいことってあるの?

実はこの「特定許可」については最初のほうの記事で紹介した「5つの要件」で少し触れています。
復習がてら見てみましょう!

あらい
あらい

「5つの要件」の中の
②専任技術者が営業所にいること
④請負契約を履行するに足る財産的基礎または金銭的信用を有していることについて、要件が厳しくなっています。
(※①・③・⑤については一般許可と同様です。)
それでは「一般許可」と比較しながら一つずつ確認してみましょう!注意すべきところは太字にしてあります。

専任技術者が営業所にいること

一般許可の場合に求められる要件①~③のいずれかを満たすこと             

一般の場合

①許可を受けようとする建設業に係る建設工事に関し、大学指定学科卒業後、許可を受けようとする業種について3年以上、
高校の場合、指定学科卒業後5年以上の実務経験を有する者
②学歴や資格の有無を問わず、許可を受けようとする業種に係る建設工事について10年以上の実務経験を有する者
③許可を受けようとする業種に関して資格を有する者。その他国土交通大臣が個別の申請に基づき認めた者

 

特定許可の場合に求められる要件①~③のいずれかを満たすこと

特定の場合

許可を受けようとする業種に関して、国土交通大臣が定めた試験に合格した者、または国土交通大臣が定めた免許を受けた者
②一般建設業の要件①~③のいずれかに該当し、かつ元請けとして4500万円(税込)以上の工事について2年以上指導監督的な実務経験を有する者
③国土交通大臣が①.②に掲げるものと同等以上の能力を有すると認めた者
指定建設業については①または③に該当する者であること
  指定建設業とは→土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園工事業の7業種のことです。

 

特定許可要件①で求められる資格の難易度が高い

国土交通省の営業所専任技術者となり得る国家資格等一覧にあるように、特定許可で求められる資格が難関資格に限られています。
「◎」は特定許可に求められる資格です。


国土交通省ホームページより

特定許可要件②指導監督的な実務経験が求められる

「一般許可」で学歴・資格がない場合は、10年以上の実務経験が必要ですが、
「特定許可」の場合はそれに加えて、元請けとして4500万円(税込)以上の工事について2年以上指導監督的な実務経験を有することが求められています。

この「指導監督的な実務経験」とは、建設工事の設定又は施工の全般について工事現場主任または工事現場監督のような資格で工事の技術面を総合的に指導した経験をいいます。

特定許可要件④指定建設業についてはさらに厳しい要件が

指定建設業の土木・建築・電気・管・鋼構造物・舗装・造園工事業の7業種については、指導監督的な実務経験ではなく、
「◎」の資格を有するか、または国土交通大臣が認めたものでなければ許可を受けることができません。

請負契約を履行するに足る財産的または金銭的信用を有していること

「一般許可」の場合はいずれかを満たすことが必要ですが、「特定許可」ではすべてに該当する必要があります。

一般の場合【次のいずれか】

①純資産の額が500万円以上あること
※「純資産の額」とは資本金ではないことに注意!
②500万円以上の資金調達能力があること
③許可申請直前の過去5年間について許可を受けて継続して建設業を営業した実績のあること
※受けようとする許可の種類が「更新」の場合

 
特定の場合【次の全てに該当すること】

①欠損の額が資本金額の20%を超えていないこと
②流動比率が75%以上あること
③資本金が2000万円以上あること
④純資産の額が4000万円以上あること

 

欠損の額が資本金の額の20%を超えていないこと

欠損の額がないか、資本金の額の20%を超えていなければ、大丈夫です。
この計算は法人と個人で変わりますので注意が必要です。

流動比率が75%以上あること

流動資産合計/流動負債合計×100% ≧75%

資本金が2000万円以上あること

こちらも法人と個人で資本金の定義が変わります。

  • 法人の場合→払込資本金・出資金額等
  • 個人の場合→期首資本金

純資産の額が4000万円以上あること

「一般建設業」の場合は500万円でしたが、その8倍になります。

そもそも「特定建設業」はなぜ設けられたのか

特定建設業」で許可を取った場合、大規模な工事を直接請け負うことができるようになります。その一方で、
今までよりもたくさんの下請け業者と契約することになります。
例えば、元請の業者が突然倒産してしまった場合、下請業者は甚大な損害を受けることになってしまいます。
そのようなことがないように、下請業者の保護を目的とし「一般建設業」よりも厳しい条件で許可をすることになっています。

あらい行政書士事務所はご依頼いただいた方の移動時間や準備の時間の負担を極力減らして頂くことで、その分お客様にしかできないお仕事をしていただくことが大切だと考えています。
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